スポーツ刈りにドライヤーは必要?髪型がキマる乾かし方の基本
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「スポーツ刈りのような短い髪に、ドライヤーって使う意味があるの?」
手入れの楽さが魅力のスポーツ刈りだけに、普段はタオルで拭くだけ、という方も多いかもしれません。もちろん、それでも全く問題ありません。
しかし、もしあなたが「いつもの髪型を、もうワンランク格好良く見せたい」と考えているなら、ドライヤーの正しい使い方を覚えることが、その最短ルートになります。
今回は、スポーツ刈りの仕上がりを劇的に変える、プロが実践するドライヤーの基本的な使い方と、お悩み別の活用テクニックを解説します。
結論:基本は不要、でも使うと仕上がりが格段に変わる
まず結論から言うと、クラシックな短いスポーツ刈りの場合、ドライヤーは必須ではありません。しかし、トップに少しでも長さを残したスタイルの場合、ドライヤーを使うことで、以下のような多くのメリットが生まれます。
- 根元の立ち上げ(ボリュームアップ)
髪の根元をしっかりと乾かすことで、トップに自然なボリュームが生まれ、平らで寂しい印象になるのを防ぎます。
- 毛流れを作る
髪は乾く瞬間に形が決まる性質があります。ドライヤーの風の当て方を工夫することで、前髪を上げたり、横に流したりといった、整った毛流れを作り出すことができます。
- 頑固な生え癖(つむじ等)の補正
つむじがパックリと割れてしまう、サイドが膨らんでしまうといった、生え癖による悩みを、熱を利用して抑え、補正することが可能です。
- スタイリング剤の馴染みを良くする
髪の土台が整っているため、ワックスなどのスタイリング剤が少量で、かつ均一に馴染みやすくなり、セットが格段にしやすくなります。
【プロが実践】スポーツ刈りの正しいドライヤー術
ただ温風を当てるだけでは効果は半減します。正しい手順とコツを覚えましょう。
- STEP 1: まずはしっかりとタオルドライ
髪の根元、特に頭皮の水分を、タオルで優しくマッサージするようにしっかりと拭き取ります。ゴシゴシと強く擦ると髪や頭皮を傷める原因になるので注意しましょう。
- STEP 2: 髪の根元に風を当てる
ドライヤーの風は、まず毛先ではなく、髪の根元と頭皮に当てることを意識します。指の腹で髪を少し持ち上げながら、頭皮を乾かしていくイメージです。
- STEP 3: 毛流れとは「逆方向」から乾かす
ここが最も重要なポイントです。例えば、前髪を右に流したい場合は、まず左に向かって乾かし、根元が乾いたら右に向かって乾かします。こうすることで、根元がふんわりと立ち上がり、ボリュームと自然な毛流れが生まれます。
- STEP 4: 仕上げに「冷風」を当てる
全体の形が決まったら、最後に冷風を全体に当てます。温風で作った形が、冷えることでしっかりと固定され、スタイルが長持ちします。
【お悩み別】ドライヤー活用テクニック
日頃の髪の悩みに合わせた、簡単な応用テクニックです。
- トップにボリュームが欲しい場合
トップの髪を手で軽く握り、持ち上げた状態で、根元に下からドライヤーの温風を当てます。数秒温めた後、冷風を当ててから手を離すと、ふんわりとしたボリュームが出ます。
- つむじが割れてしまう場合
つむじの部分を指の腹でこするようにしながら、いろんな方向からドライヤーの風を当てます。根元の方向性がぼやけることで、パックリと割れるのを防ぎます。
- サイドが膨らんでしまう場合
膨らみやすいハチ周りの髪を、手のひらで上から下に軽く押さえつけながら、ドライヤーの温風を当てます。その後、冷風で冷やすと、膨らみがタイトに収まります。
丁寧なドライが、美しいスタイルを作る
美しいヘアスタイルは、カットの良し悪しはもちろんですが、日々のこうした一手間によって、その完成度が大きく変わってきます。
ドライヤーは、単に髪を乾かすための道具ではなく、髪の土台を整え、魅力を引き出すための「スタイリングツール」なのです。
当サロンでは、カットの技術だけでなく、お客様がご自宅で簡単にできる、こうしたお手入れの方法まで、丁寧にアドバイスさせていただきます。髪に関するどんな小さな疑問でも、お気軽にご相談ください。
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