朝倉郡筑前町の指定文化財(史跡・天然記念物・民族文化財・建築物)
指定文化財とは、建造物、絵画、工芸品、彫刻、書跡、典籍、古文書、考古資料、歴史資料等の有形の文化的所産で我が国にとって歴史上、芸術上、学術上価値の高いものの総称です。
筑前町には、歴史的に貴重な文化財が多数存在し、観光スポットとして観光客に人気のエリアとなっています。本記事では、筑前町にある主な文化財をご紹介します。
福岡県朝倉郡筑前町内の主な文化財
焼ノ峠古墳(やきのとうげこふん)
焼ノ峠(やきのとうげ)古墳は、筑前町と小郡市をまたぐ城山から北に派生する、標高56mの丘陵上に位置する古墳(国指定史跡)です。古墳時代前期にあたる3世紀後半に造られました。九州最大となる全長40.5mの九州では極めて珍しい前方後方墳で、当時この地方一帯を治めていた首長の墓と考えられています。周溝からは、二重口縁壷(にじゅうこうえんつぼ)や広口壷(ひろくちつぼ)が出土しています。
住所:〒838-0212 福岡県朝倉郡筑前町四三嶋239-115
電話番号:0946-42-3121(筑前町役場教育委員会文化財室)
定休日:無休
料金:無料
駐車場:3台
アクセス情報:「筑後・小郡IC」から約10分
ウェブサイト:筑前町公式サイト
仙道古墳(せんどうこふん)
古墳時代後期の円墳で二重の周溝(しゅうこう:古墳の外側や住居の内側などをめぐる溝)をもちます。周囲には「柵型円筒埴輪(さくがたえんとうはにわ)」や「盾持武人埴輪(たてもちぶじんはにわ)」がぐるりと配置された国指定史跡。九州では珍しい「盾持武人埴輪」がほぼ完全な形で出土したことで知られる装飾古墳です。石室には、赤や緑で丸や三角などの不思議な絵が描かれており、春と秋には一般に公開されます。あずまやには、原寸大の石室模型があり、こちらはいつでも見学可能です。
住所:〒838-0802 福岡県朝倉郡筑前町久光111-2
電話番号:0946-42-3121(筑前町教育委員会文化財室)
定休日:無休
料金:無料
駐車場:20台
アクセス情報:甘木行きバス「久光」下車、徒歩約15分
ウェブサイト:筑前町公式サイト
観音塚古墳(かんのんづかこふん)
砥上観音塚古墳(とかみかんのんづかこふん)は、福岡県朝倉郡筑前町砥上にある古墳。形状は円墳。筑前町指定史跡に指定されています(指定名称は「観音塚古墳」)。6世紀末から7世紀初の円墳です。規模は直径約30メートル、高さ約3.5メートル。石室は横穴式(よこあなしき)石室で、めずらしい前・中・後の三室構造となっています。後室入り口の南袖石(そでいし)と、奥壁に赤色の顔料で円文・星や舟状文が描かれています。
住所:〒838-0223 福岡県朝倉郡筑前町砥上45-1
電話番号:0946-42-3121(筑前町教育委員会文化財室)
定休日:無休
料金:無料
駐車場:なし※麓の砥上神社(朝倉郡筑前町砥上980)に5台分の駐車場あり。
アクセス情報:西鉄大牟田線筑紫駅から麓の砥上神社まで車で20分。砥上神社から古墳まで徒歩で25分。
ウェブサイト:筑前町公式サイト
上高場の大藤(かみたかばのおおふじ)
上高場大神宮の境内にある大藤で、あたりに良い香りを漂わせ、今では町のシンボルとして町民に親しまれています。明治22年に現在地に移植した記録が残り、樹齢100年以上で根回り約2.7m、藤棚面積約420平方m、花房の長さは約1.2m。町の天然記念物に指定され、現在「藤の里公園」として公園整備されています。満開になる4月下旬には「大藤まつり」が開催されます。
住所:〒838-0821 福岡県朝倉郡筑前町上高場1793-1 藤の里公園
問い合わせ先:筑前町企画課(0946-42-6601)、あさくら観光協会(0946-24-6758)
駐車場:7台※シーズン中は50台(隣の公園が臨時駐車場)
アクセス情報:西鉄バス「栗田」から徒歩約10分
ウェブサイト:筑前町公式サイト
松峡八幡宮の大樟(まつおはちまんぐうのおおくす)
大樟(おおくす)の根回りは12メートルで、高さは30メートル。樹齢千年を超えるものと考えられ、江戸時代に貝原(かいばら)益軒(えきけん)により記された『筑前国続風土記』の中に、この神社の記述があり、この木についての記載も残っています。現在は根元が空洞となり、そこに樫が自生しています。またこの神社は、神功(じんぐう)皇后(こうごう)の遠征の折りに行宮とされた松峡宮(まつおのみや)に推定されています。
住所:福岡県筑前町栗田605
電話番号:0946-42-3121(筑前町教育委員会文化財室)
営業時間:参拝自由
駐車場:なし
アクセス情報:西鉄大牟田線筑紫駅から車で25分
ウェブサイト:筑前町公式サイト
砥上神社(とかみじんじゃ)のイチイガシ
イチイガシは、ブナ科コナラ属アカガシ亜属の常緑高木。関東地方以西の本州、四国及び九州に自生するカシの仲間です。砥上神社境内の8本のうちの3本が文化財に指定されていて、高さ約27メートル、胸高周囲3.8メートル。砥上神社境内は、昭和49年6月に環境指標の森として県の指定を受けています。
住所:〒838-0223 福岡県朝倉郡筑前町砥上980-1
電話番号:0946-42-3121(筑前町教育委員会文化財室)
定休日:無休
料金:無料
駐車場:砥上神社境内に5台
アクセス情報:西鉄大牟田線筑紫駅から車で20分。
ウェブサイト:筑前町公式サイト
追分石(おいわけいし)
江戸時代の初め頃の道標で、「右 肥後 薩摩道」(天下道)、「左 豊後 秋月 日田 甘木道」と記されています。石櫃(いしびつ)は、当時山家宿の下宿として賑わい、道標は山家宿の問屋、武作が世話人となって設置したとされています。
住所:〒838-0225 福岡県朝倉郡筑前町石櫃39−2
電話番号:0946-42-3121(筑前町教育委員会文化財室)
定休日:無休
料金:無料
駐車場:なし
アクセス情報:甘木行きバス「石櫃」下車、徒歩約3分
ウェブサイト:筑前町公式サイト
大己貴神社(おおなむちじんじゃ)
我が国で最も古いといわれている神社のひとつです。神功皇后が新羅討伐の兵士を集めるために太刀・矛を奉納し願いを立てた、戦勝を祈願したという言い伝えがある神社。また、邪馬台国(朝倉説)の重要な神社といえます。縁結びや商売繁盛のご利益があり、古い絵馬も見事です。毎年10月23日には700年以上続く秋季大祭「おくんち」が行われ、みこしを出して地元の老若男女が参加する「神幸行列」や、舞姫による「浦安の舞」が奉納されます。
住所:〒838-0811 福岡県朝倉郡筑前町弥永697-3
電話番号:0946-24-5805(大己貴神社)
営業時間:9:00~17:00(お祓いは要予約)
定休日:参拝自由
駐車場:20台
アクセス情報:高速道路「筑後小郡IC」から約20分
ウェブサイト:大己貴神社