【BARBERという発明】2024年4月8日
BARBER PLACE(バーバープレイス)店主の中塚國彦(ナカツカクニヒコ)です。
理容という仕事にどんなイメージを持っていますか?
美容師の華やかなイメージと対照的に、地味で頑固で前時代的な印象をもっている人が多いと思います。
あるいは理容というよりは”床屋さん”として、オジさん達が集うオシャレとは縁遠い空間を認識している人も。世代によっても印象はだいぶ異なるみたいです。
平成に入るまでは店舗数も就労人口も美容室より理容店の方が多く、今の50代半ば以上は拡大する市場の中でずいぶん羽振りが良かったみたいです。
今のように男性が美容室に行くことはほぼ無く、今のように高齢者だらけでもないく、(というか若い世代が多かった)
今のように人件費も高くなかったので、(丁稚奉公)そりゃあさぞかしいい時代だったでしょうね。
なので、50代以上が抱く理容師のイメージはイケイケでナウいといったところでしょう。
チャラい職業の3Bとして知られる
「バンドマン・バーテンダー・美容師」は
実は「バンドマン・バーテンダー・バーバー」であったとか無かったとか。つまり僕らが地味だと感じている理容店に対する価値観って、実は最近定着したものなんですよね。
これなぜかというと…
「美容師ブーム」と「理容師の高齢化」のダブルパンチが原因です。
美容師ブームというのは平成10年ごろ、2000年代後半に起こったムーブメントで、インターネット出現前夜、テレビ、雑誌、CDの全盛期に団塊ベイビー世代が20歳という”バズ”る条件が揃いまくった時代です。
「美容師」が大人気の職業になったんですね。
当然、相対的に理容師の人気は下がり、理容学校はどこも定員割れ。僕の理容学校時代の同期も”5人”でした。そして昔ナウかった大量の理容師さん達がまもなくこぞって高齢化。
同時に日本経済は不況が続き「低料金理容」業態が台頭。
こうして理容業界は斜陽を迎えたんですね。しかし…。
日が暮れるということはじきにまた日が昇ることを意味します。
理容業界に今、日が差し込み始めているのです!—————————
いま、「バーバー」という言葉が一人歩きしています。
どうでしょうか。BARBER(バーバー)という言葉、昔から知ってましたか?
おそらく意外と最近知ったっていう方が多いと思います。
バーバーとはもちろん「理容」のことなんですが、どうやら一般の方の認識はそうじゃないみたいなんですね。理容店とは明らかに違う、
かといって美容室のような華やかさやカジュアルな雰囲気とも一線を画す…
理容店の上位互換のような、古き良きものと新しく洗練されたものを融合させた、とにかく格好いいイメージを持ってくれてる方々多いんですね!
お客様からはよく「うちのエリアにバーバーが無いんですよね〜」という声をいただくんです。巷の理髪店と当店とを明らかに違う業態として捉えてくれています。勝手に。笑これは明らかに好機。
美容師ブームの裏で燻ってきた理容業界にいよいよ光が当たり始めているんです!
近年のこの流れを「バーバーブーム」と呼ぶ方も多いんですけど、僕はブームやトレンドで終わるシロモンだとは思ってなくて、バーバーの台頭、興隆だと見ています。というのも、美容師ブームとバーバーブームには大きな違いがあって、
美容師ブームが”美容師”のブームだったのに対して、バーバーブームは”カスタマー”のブームでなんです。
つまり美容師ブームでは文字通り”美容師”がブームになった結果、美容師の数が激増してオーバーストア(供給過多)を起こし、美容室のコモディティ化(競合が多過ぎてサービスやブランド力が均質化すること)が起きたんですね。それに対してバーバーブームとはカスタマー(顧客)が理容店に大量回帰した現象だと考えられるんですね。
なので美容師ブームのときのように理容師側の飽和は起きず、むしろ理容店の希少価値が上がる現象であると考えられます。考えられる
学者か
「BARBER《バーバー》」
を名乗っていいのは理容店だけ。
僕らで理容の地味なイメージを払拭し、バーバーという新しい価値観でもって、洗練されたブランドを確立していきましょう!