美容室でスポーツ刈りを頼む時の注意点|理容室との違いとオーダーのコツ
「いつも行っている美容室で、スポーツ刈りって頼んでも大丈夫かな?」
「美容室でお洒落なスポーツ刈りにしてもらうには、どう伝えればいいんだろう?」
普段から通い慣れた美容室で、ヘアスタイルを全てお任せしたいと考える男性は少なくありません。もちろん、美容室でも素敵なスポーツ刈りにすることは可能です。
しかし、スポーツ刈りのような短い刈り上げを主体としたスタイルは、理容室が伝統的に得意としてきた分野でもあります。
今回は、美容室でスポーツ刈りをオーダーする際に失敗しないためのポイントと、そもそも美容室と理容室では何が違うのか、その専門分野について詳しく解説します。
そもそも「美容室」と「理容室」の専門分野の違いとは
法律上の定義も異なりますが、お客様に分かりやすい一番の違いは、それぞれの「得意な技術分野」にあります。
- 美容室の得意分野
パーマやカラー、そしてハサミを使った、髪に柔らかさや動き、束感を出すような「デザイン性の高いスタイル」を得意としています。主に、ミディアムからロングヘアのスタイルでその技術が光ります。
- 理容室の得意分野
バリカンやカミソリを使い、短い髪をミリ単位で整える「刈り上げ」や「シェービング」を得意としています。スポーツ刈りのような、清潔感のあるシャープなショートスタイルは、まさに理容師の専門領域です。
どちらが優れているという訳ではなく、例えるなら、柔らかな曲線を描くのが得意な画家と、硬い素材から形を削り出す彫刻家のような、専門性の違いと考えると分かりやすいでしょう。
美容室でスポーツ刈りをオーダーする際の注意点
美容室で理想のスポーツ刈りを手に入れるためには、イメージの共有をより丁寧に行うことが重要です。
- 「スポーツ刈り」という言葉だけに頼らない
美容師さんによっては、「スポーツ刈り」の解釈が異なる場合があります。「サイドは短く、トップは長め」という基本的な構造を、自分の言葉で伝えましょう。
- サイドの「ミリ数」を具体的に伝える
「サイドは6ミリで刈り上げてください」というように、具体的なミリ数を指定するのが最も確実です。これにより、認識のズレがなくなります。
- 「グラデーション」や「フェード」をリクエストする
ただ刈り上げるのではなく、「自然なグラデーションにしてください」と伝えるだけで、仕上がりの綺麗さが格段に変わります。
- 写真を見せるのが最も確実
理想のヘアスタイルの写真を見せることが、イメージを共有する上で最も簡単で確実な方法です。
なぜ「刈り上げ」は理容室が有利と言われるのか
スポーツ刈りの核となる「刈り上げ」において、理容室が有利とされるのには、技術的な理由があります。
- バリカンの使用経験と技術
理容師は、日々の業務の中で、バリカンを使った様々な長さのグラデーション(フェード)を作る訓練を徹底的に積んでいます。その経験値の差が、仕上がりの美しさに直結します。
- ミリ単位以下の精密な調整
アタッチメントを使わずにバリカンとクシで刈る「直バサミ」や、ハサмиを使った繊細な「ぼかし」の技術は、理容師ならではのものです。
- カミソリによる襟剃り・ラインアップ
理容師免許を持つ者だけが行える「シェービング」で、襟足やもみあげのラインを仕上げます。この一手間が、他のどこでも真似できない、圧倒的な清潔感とラインの美しさを生み出します。
最終的に大切なのは「あなたに合う店」を見つけること
もちろん、美容師さんの中にも、メンズのショートカットが非常に上手な方はたくさんいらっしゃいます。
大切なのは、「美容室か、理容室か」という場所で選ぶだけでなく、「自分のなりたいスタイルを得意としているスタイリスト」を見つけることです。
その上で、もしあなたが、伝統的で、かつ精密な技術に裏打ちされた、本物のスポーツ刈りやフェードスタイルを求めているのであれば、一度、理容室の扉を叩いてみてはいかがでしょうか。
本物の技術を求めるなら、ぜひ一度理容室へ
私たちは、刈り上げという技術にプライドを持っています。それは、何年にもわたる修練の末にたどり着く、ごまかしの効かない職人の世界です。
美容室で満足できなかった経験がある方、あるいは、本物のショートスタイルを体験してみたいという方。
ぜひ一度、理容室ならではの精密な技術と、心地よいシェービングをご体験ください。きっと、新しい発見があるはずです。